BlogScouter(ブログスカウター)滞在時間を指標に追加by CyberBuzz

BlogScouter(ブログスカウター)by CyberBuzz

CyberBuzzさんの「BlogScouter(ブログスカウター)」について意見や感想を率直に記事にしてみてくださいと言うお題。
こちらで思った事など書いてみたいと思います。

先ず CyberBuzz さんのプレスリリース

ブログの影響力を計測・分析する「BlogScouter(ブログスカウター)」に、新指標としてブログに対する読者の「滞在時間」を追加 - 株式会社サイバー・バズ



2007年12月13日ブログの影響力を計測・分析する「BlogScouter(ブログスカウター)」に、新指標としてブログに対する読者の「滞在時間」を追加  

(途中略)

■「滞在時間」の追加 

(1) ブログの影響力を測る上での「滞在時間」指標の重要性

最近では、サイトへの「滞在時間」はページビューやアクセス数に加えサイトの価値を表す重要な指標として捉えられており、様々なサイトでその価値を判断する際によく用いられるようになっております。インターネット視聴率を提供する米Nielsen//NetRatingsでも、1999年創業から利用者数(ユニークユーザー数)とページビューを分析指標としてきておりましたが、2007年7月より新たに総滞在時間と総セッション数を指標として加えたことを明らかにしております。
一人当たりの滞在時間が長いということは、ページビューやアクセス数などでは測れない居心地の良さやそのサイトのシェアが高いことを表すこととなり、今回、「滞在時間」という値をブログの影響力を計測・分析する「BlogScouter」の指標の重要な一項目として追加することで、より精度高くサイトの影響力を評価することが可能となります。                                                                       
(2) ユーザーへの情報提示

「滞在時間」は、サイバー・バズが開発した独自のロジックにより「BlogScouter」値へポイント換算されると同時に、ユーザーの管理ページ上で実数値を閲覧することが可能となります。これに伴う追加提供項目は2種類で、1日における1読者あたりの平均滞在時間(秒)と1ヶ月における1読者あたりの平均滞在時間(秒)となります。これにより、自身のブログがどれくらいの時間をかけて読者に閲覧されているのか、その日々の変化と1ヶ月というスパンで見た実力値を簡単に把握することが可能となります。
今後もこのような機能拡充等によりユーザーに支持されるサービスを提供し続け、さらなる「BlogScouter」登録者数の増加を目指します。また、毎日手軽に、そして精度高く自身および他者のブログの影響力を知る機会を提供し、ブロガーの記事更新支援・有力ブロガーの誕生等を促すことで、引き続きブログ業界全体の活性化に貢献してまいります。


■「BlogScouter(ブログスカウター)」とは?

2007年7月6日より開始した、自分自身のブログのインフルエンス力(影響力)を計測・分析することができるサービスです。開始5ヶ月で登録者数15,000人を突破し、2008年9月に登録者数10万人を目指してまいります。


ブログスカウターは上記のような感じで昨年の12月に滞在時間指標が追加されていました。

既にブログスカウターを利用されていて変更をしてみようと言う方、或いはブログに貼り付けてみようという方は以下からどうぞ


⇒滞在時間指標が追加された新しいタグへの貼りかえはコチラから
http://blogscouter.cyberbuzz.jp/login.php
ブログスカウター新しいタグへの貼りかえ powered by CyberBuzz

⇒新規登録はコチラから
http://blogscouter.cyberbuzz.jp/register.php
ブログスカウター新規登録 powered by CyberBuzz



さて、ところでユーザサイドから見た今回のブログスカウターの変更って?
あくまで私の場合なのですが。


◆旧来に比べ、滞在時間の指標が入ったブログスカウターは?

今までの「BlogScouter(ブログスカウター)」は滞在時間という指標は入っていませんでしたので、PV(ページビュー)やUU(ユニークユーザー)、記事の投稿数に応じて値が変わるような感じが見て取れていました。

その辺ベースなので、そんなに激しく変動する事は無い。


でも滞在時間指標が追加されてからは、ランキングと言うには随分変動が激しいな〜という印象がしています。

暮れお正月は記事ろくに書いていなかったのと、ネット全体のアクセス自体がかなり減っていた感じがしますが、

ブログスカウターの値が80〜400 くらいで大きく変わっちゃいました。

1/10頃はお正月に比べて安定してきていますが、それでも50〜60は簡単に変動してしまうようです。




◆こんなに変動するのにランキングなどの意味はどうなのでしょう?

CyberBuzz さんのPR内容からは

スカウターの数値が高い→”インフルエンス力”が高い

という事になります。



重要視されているのは


・影響力
・居心地の良さ
・シェアが高いこと
・ブログの影響力
・サイトの影響力

って事みたいですね。



◆ところで滞在時間が言われるようになったのは?

元々はこの辺から滞在時間の重要度が取り込まれているようです。


MarkeZine:◎ページビューではWeb2.0時代のサイトを正しく評価できない―米ネットレイティングスが「滞在時間」を重視

冒頭部分引用


 調査会社の米Nielsen//NetRatingsは7月10日、同社のネット視聴行動調査サービス「NetView」における新たな指標として「Total Minutes(滞在時間)」と「Total Sessions(セッション数)」を追加したことを発表した。

 Ajaxやストリーミングを使ったリッチコンテンツの広がりによって、ネットユーザーのサイトでの行動に変化が起きていることは、すでによく知られている。Ajaxはページをリロードすることなく、新しいコンテンツを表示することを可能にし、ストリーミングはひとつのページやメディアプレイヤーの上で、ダイナミックにコンテンツを切り替えることができる。

 同社は「滞在時間」こそが、Web2.0の最初の発展段階においてもっとも適した指標だとしている。その理由として、RIA(Rich Internet Applications)を使っているウェブサイトだけでなく、ゲームやインターネットアプリケーションなど、ページビューでは扱いきれないウェブ環境についても公正な指標であるとして、次のようなデータをあげている。
(続き・・・)


これ、WEB全体の中での話しですから、個人ブロガーの強みというより企業や専門家、資本を投下した組織的な取り組みが出来るところが絶対的に有利なんじゃないかな〜と思います。

動画やAJAX、Flashなどを使って、ページを遷移せずリッチコンテンツでアピールしていけるのは、今のところ商業サイトや各種サービスを意識したマッシュアップサイトなど、そのようにプランニングされたとこなんじゃないかな〜と言う気がします。



◆なんで滞在時間に拘るのだろう?

バズでのプロモーションと言う事になると

より多くの人に、確実に噂となって囁きの伝播となって欲しい。

その為にはリッチコンテンツも織り交ぜて、読者を飽きさせず、掴んだら簡単には離さないようなサイト。

そんなのが理想的って事でしょうか・・・。

何か、現状のユーザー主導CGMブログの在り方と乖離しているような気がしてしまいます。



リッチコンテンツで誘引力、滞留力があるブログ


これはブログの書き手よりも、サイバーバズさんや、クライアントさんにとって広告効果?が高くなる形を求められているような気がしてしまうのは気のせいでしょうか?


例えば企業サイトであれば、プロモーション用資金を投下して上記の対策が図れるでしょう。

でもCGMの送り手、担い手である個人ブロガーがいちいち、上記の対策できるのでしょうか?

ブロガーと言う職業があり、それで生活が成立するならアリだと思います。

でも現状でのブロガーってブログで食べていける人なんて殆ど居ないでしょうし。

そこにリッチコンテンツを持ってきてしまうのがどうなのでしょうか?


◆じゃあ、具体的にはどんなとこ?


滞在時間が長いと言う事はやはりFlash、AJAX、動画がふんだんにあるサイト。

それって、こんな感じでは?


企業サイト
ゲーム等インタラクティブな専用コンテンツ
フラッシュ系で構成されたページ
芸能人のプロモーション用にリッチコンテンツで工夫
動画系

これに対して一般ユーザーが書くブログでは

TEXTベース
フォトブログ

そこにたまに動画を載せるのが精一杯ではないでしょうか?


極端な話、AMAZONやニコニコ動画あたりにもしもブログスカウター付いたらそれこそ最強なんじゃないでしょうか。



◆でも個人ブログがそんな形になりえるのか?


そうすると、TEXTベースの個人ブログよりは、滞在時間が長いブログの方がプロモーション効果が大きいと見做され厚遇されるなんて事にならないか?

ミュージシャンや芸能人の方などがプロダクションやレーベルとで企画して、AJAXコンテンツ、フラッシュコンテンツ、プロモーションビデオなんてを置けばかなり滞在時間稼げちゃうのでは?

一般のブロガはそうそうそういうもの用意しにくいでしょうし、用意できたとしてもそこまで見てもらえるのか?


これって、普通のユーザーの取り組みと言うよりプロ向けでは無いのか?



◆個人発のブログ

現状の個人ブロガーの強みって、特定ジャンルへの関心の高さ、専門性、他と違った拘りなんてとこがあげやすいかと思います。


また逆に、タレント性や独特であったり親しみ易さなどのキャラクター性で牽引すると言うのもあるでしょう。


この辺、ブログ自体の目的や方向性そういうものがそれぞれ違って滞在時間に関わるリッチコンテンツってのもどうもそれぞれだと思います。

企業等であれば兎に角誘引し、離さない、そんな工夫が必要でしょう。

でも個人ブログでそれってどうなんだろう?

現状で、個人ブログに触れていく場合ってリッチコンテンツがあるからそこにずーっと滞在するよりも、興味関心が向くものにどんどん飛んで行くのだと思います。TVのコマーシャルを飛ばすザッピング感覚。



◆一律なランキングが招くプロ、セミプロ化


こういう場合滞在時間を指標に取り込み一律ランキングにするのはちょっと強引なのではないか?

一律のランキングでは、よりプロ化したもの、できるもので上位を占めるでしょう。

それは、ユーザーと言うよりは既にきちんとしたメディアであるのではないでしょうか?

そうなった時、立場的にはガイドとして、スポンサーやクライアントの目がある事を相当意識しなければならないでしょう。


できれば現状の単純な一律なランキングを変えられないか?

ブログにメインジャンル、サブジャンルなどを設けてその中でランキングする、もしくは各種指標毎に並び替えながら眺める事が出来たら面白いのではないかと思います。



アルファブロガーなんて言葉があります。

アルファブロガーという言葉とWikipedia : tokuriki.com

こちらでは、味があるブログってとこで抽出している感じですし、選出されたら次回からは殿堂入りで対象外なんて感じ。

幅、種類、裾野を広げる力を発揮していると思います。

でも一律のランキングって下手をしたらパワーゲームですよね。

現状ではニュース系まとめサイトが非常にパワーがあると思いますし、今後もそうでしょう。


更にもう一つ。


◆「多様な平等視点」


こちら2007年アルファブロガーに認定された方

レジデント初期研修用資料: 疲労する自意識がたどり着くところ


終盤部分引用


平等の疲れと癒し
「平等」という考えかたは、視点の置き所により、その様相を大きく変える。

コミュニティの外から見れば、「平等」なルールで運営されるコミュニティというのは、格差社会の弱肉強食ルール。対戦格闘ゲームなんかでは、初心者はコインをいれた瞬間に瞬殺されるし、ベテランはきっと、それを見て「公平」だと感じてる。「誰もが通ってきた道だ」なんて。

もちろん初心者にとっては、そんなルールは「不公平」極まりない。同じ対価を支払っているのに、初心者が購入できる自意識は、ベテランに比べると、比較にならないぐらいわずかな量しか与えられない。

努力が報われない大多数にとって、「平等」というのは、センスあることそれ自体が不利になる世界。

ロールプレイングゲームみたいな、ほとんど努力が全ての場所は、恐らくは「センスある人を打ち負かす」要素が欠けていて、癒しを得るにはもう少し何かが足りない。

弱い人たちが「公平な」戦いができる場所というのは、たぶん「強いこと」それ自体が足かせになるようなルールで作られた世界。一部の自動車競技なんかでは、勝てば勝つほどウェイトを積む決まりになっていて、速い車はシーズン後半になると重たくなって、不利になる。

これから流行るサービスは、きっと「多様な平等視点」を提供する機能が実装される。

たとえば「はてなブックマーク」の注目エントリー部分は、今まで獲得した総ブックマーク数が多い人は、それだけ取り上げられにくくなるような重み付けを行うと、面白いことになる気がする。

今までの「数が全て」ルールでは、もはやいつもの面々以外、あのページの上位を飾れない。恐らくはそれを理不尽に感じる多数の人たちがいて、その人たちが上位陣を「打ち負かせる」場所を作れたなら、きっと今まで以上に熱心になる人が出てくるはず。「やっと公平な評価になった」なんて。

「人気ブックマーク」部分は逆に、従来どおりの数字がすべてを支配する空間。そこにはきっと、いつもの面々が並ぶけれど、平等視点を増やした分だけ、理不尽な思いをする人は少なくなる。

現状のブログのステージって、プロ化という場が用意されている訳では無い。

その時プロのように振舞える人はとても限られる。

すると、技術的にどうにかできる常連さんが絶対有利。

折角ユーザー視点のブログを活用しようと言う事であれば、”「多様な平等視点」を提供する機能”こそが求められるのではないか?

一律のランキングは今までのマスメディアを通じてやられてきた事で、まさにそれが飽きられブログがフォーカスされているのではないか?



ブログスカウター自体に「多様な平等視点」を提供する機能を乗せられないか?


ならば、ユーザー発のブログが様々な視点から見られる事こそが、ブログを大事にしてボトムアップに繋がるような気がします。

そして、ブログパーツを通じてそんな様々な視点、切り口から眺める事ができたら、それこそブログパーツが滞在時間を延ばすリッチコンテンツの一つになってくれ、ブログをボトムアップしてくれるツールにるかもしれません。

今の一律のカウントで見る機能は残しつつも、一方でその他の切り口で秀でたところが見つけやすかったりする機能を載せる事で、「多様な平等視点」を提供しかつ滞在時間も延ばしてくれるリッチパーツ?になってくれるかもしれません。