百度2008/01/23より日本で公式サービス開始-勝手に展望
中国発の検索エンジン百度(baidu.jp)が2008/01/23日本で公式にサービスを開始したとの事。
中国最大手の検索サイト「百度」が日本へやってきた | Google Mania - グーグルの便利な使い方
ただ百度はいきなりサービスインした訳でなく2007/03からはベータサービスを提供していたとの事。
中国最大手の検索サイト「百度」 日本語版ベータテスト開始 / BARKS NEWS2007-03記事
「百度」とは、中国最大手の検索サービス。そのシェアは中国のインターネット人口の60%以上ということで、換算すると約8200万人以上が利用しているサービスということになる。約7300万人という日本のインターネット人口(2006年)から見ても、約8200万人という数字がどれだけ大きいかわかるだろう。
中国と言えば石を投げれば中国人に当る!?と言われるくらい世界的な人口比率は高いのですよね。
数の原理でいけば圧倒的多数。
日用品、食品など生活必須のものは確実にニーズがある。
そこでエンターテイメントなども花開きヒットすれば物凄いマーケットになり得る。
そして中国サービスでは音楽ファイル検索が人気。
エンターテイメントの第一歩と言うか、誰でも、どこでも、いつでも身近なエンターテイメントとなれば、やはりTVと音楽。
まして音楽はラジオからも流れてくるし、携帯音楽再生機(シリコンミュージックプレーヤー)、iPod、WalkMan等々かなりあるだろう。
以下、あちこちの記事で事ある毎に取り沙汰されるMP3 検索。
ここが中国での大ヒットの要因の一つとして見ていいようです。
因みにMP3検索はこちら。
で、自分の方で気になったのが画像検索。
Googleイメージ検索、Yahooイメージ検索とも、いわゆるショッピングサイトのパッケージ写真に埋めつくされてしまって、ちょっと変り種であったり、丹精こめて作られたオリジナル模型、イラスト、そういうのを見てみたい時に、商品の写真ばかりでなかなか出会えないジレンマがあります。
公式サイトやメーカーサイトに行けば幾らでもありますからね。
でもこちらだと、何故かいかにも商品写真ってあまりヒットしていない様子。
これは期待持てそう。
勝手な予想をすると、ネタフルさんの記事で出てくる「ユーザエクスペリエンス」が大きいのだろうな、と思います。
中国、アジアはコピー天国も同様となっています。
おそらく現地の要望も、権益を無視してでも即物的にアイテムに即辿り付ける事、そういう点が一番要望高いのではないでしょうか。
そういう時に、同じような商品画像ばかりが検索結果として出て来たら、プーヤオ(不要)、こんな検索結果つまらない、いらない、とそっぽを向かれてしまうかと思います。
中国などでの「ユーザエクスペリエンス」は、刹那的、即物的なんじゃないかな?と予想します。
丁度、Google、Yahooなどの検索エンジンが立ち上がり、ちょっと上手い具合にアングラにリーチできると秘密のお宝にありつけたような感覚。
今のGoogle、Yahooではやはりリスティングやアダルトフィルター等々でアングラっぽいもの自体が表示結果に出にくくなっているかと思います。
その辺、まだ厳密にフィルタされていないからこその、ドキドキ、わくわくなのかも。
この感覚を直接日本に適用しようとしても、既にちょっとズレがありそうな気がします。
但し、あまりネットに触れてこなかった人や若い人を誘引する効果はあるのかもしれません。
以下、2007/01/23に開かれた記者会見(プレス向け)記事
中国最大手の検索「Baidu」、日本で正式サービス開始 - ITmedia News
メディア向け記者会見の様子をレポート
概要、詳細はこちらを確認していただければ良いかと思います。
以下、2007/01/23に開かれた記者会見(プレス向け)の後、午後から開かれた有名ブロガー向け意見交換会に参加された方々の記事
なんと言うのでしょうか、CEOロビン・リー氏の人柄などにシンパシーを覚える人が多いみたいです。
ブロガーと言えば、権力や権益保護団体には苦言を呈する方々が多い。
権益保護ばかりを前面に出し、結果作品の流通が衰退してしまいかねない。
ならば、もっと流通自体を増やし、かつユーザーと送り手双方に利潤が生まれる仕組みを組み込む事ができないのか?
そんな視点を持っているからこそ、割とエールを送る方向になっているのかな?
そんな気がします。
Baidu - 百度の意見交換会に参加してきました [dh memoranda]
23日に記者会見の後にブローガー意見交換に参加された方。
1枚会場の様子がわかる写真。
好感持たれたとの事
ITベンチャー3社比較:小鳥ピヨピヨ(a cheeping little bird)
こちらでもCEOのロビン・リー氏に、さわやかイケメンで、誠実そうで我が強すぎなそうで、超好感度が高い人と印象もたれています。
中国で大ヒットしている著作権法的にグレー、ブラックなMP3検索を日本でもやる方向で上手く仕向けては?と提案。
日本向けの検索サービスとして、かなり本気で取り組んでいると認識
なんて感じで、おそらく、権益より利用者クリエーター双方に実利が行く方向なんてなんですかね。
# でも思いついた提案(100以上ある)のほとんどは、あまり大声で言えないのばっかりだったりして....
こちらも写真3枚で意見交換会の様子が窺い知り易いもの。
「ユーザエクスペリエンス」と言うコトバが印象に残ったとの事。
百度、本気で日本の検索エンジン市場に参入する けど:渡辺隆広のサーチエンジン情報館 - CNET Japan
とりあえず、「足あとがパンダだった」ことを知りました。
百度を使ってもらうためには、私達ユーザーに理由付けが必要。百度のどこがいい?何が便利?他と比べて何が優れている?百度がその理由をわかりやすくユーザーに提示することが必要ではないでしょうか。
結構厳しい意見を述べられてます。
百度へのブログやサイト登録の案内。
取り合えず私も倣ってブログ登録してみました。
流石に登録後2〜3時間ではまだ検索クエリーの対象とはなってないみたいですね。
ところで、NBonline(日経ビジネス オンライン)で中国特集であれこれ記事があります。
中国の大学・専門学校の75%がアニメ学科とかかわっている〜日本動漫の普及が中国政府を動かした (中国"動漫"新人類):NBonline(日経ビジネス オンライン)
レジャー超大国、中国(4)〜そうだ! 上海で“日本の80年代”を探そう (2007→2010 上海マーケティングツアー ):NBonline(日経ビジネス オンライン)
脱・下請けに動きはじめた中国のアニメ会社 (中国"動漫"新人類):NBonline(日経ビジネス オンライン)
中国では、丁度日本の戦後の復興期に旺盛な消費があったような形で、今まさに消費に目が向いている。
勿論誰もがと言う訳ではなく、格差は大きく存在しているようですが。
そんな中で都市部を中心に様々なサービスが花開いている様子。
しかも・・・中国では、実は日本のアニメ、マンガが若年層にあたかも当たり前のように定着している様子。
中国政府が自国内でのコンテンツ作成、文化的支援をしてこなかった。
と言うかそういう気風が無かったというとこでしょうか。
結構中国に日本のアニメ、マンガが流入しているようです。
更にバブル期を越えて日本ではある意味アニメが衰退している。バブル期前のように活発な作品作りが見られなくなってしまった。
これ、セル画を書くと言った過酷な作業に見合う賃金が支給できない程、製作費が絞られてしまっている。
作品に対する扱いが酷いなどあるようです。
勢いセル画を中国に発注するなんて事になっていたそう。
中国側からすれば、セルがを書くことの実入りはかなり良かったようです。
しかし、ここへ来て中国政府自体が、中国国内でのアニメ作品作成に奨励策を取ってきたとの事。
すおなれば、キャラクタービジネスやグッズ等々全て掌握できる、自作に走るとの事。
ただ、技術は結構確立してきてはいるものの、ストーリーや原案が非常に難しいようです。
それで、面白いマンガ作品などは是非とも提供していただけたらという気運があるようす。
一方で、アメリカでもコミック系に映画化版権確保に必死の様子。
日本が絡む映画等作品では、アメリカでの興行収入に匹敵する収入があったりするそうです。
その為、版権確保。
でも、版権をたくさん確保で止まっちゃうのですよね。
それくらいなら、作品に飢え、いいネタがあれば直ぐにでも飛びつく中国に向けて、原案、原作を提供するのは一つの手かも。
原作、原案、基本設定を押さえ自身のビジネスの芽を確保。
歌手に詞や曲を提供するような感じ。
そして、中国の旺盛な作品プロダクションに原案提供するような事が出来たら?
更に、そんなところと連動した検索エンジンがあったら?
まさにアジア圏向けの仕組み、流路が出来てかつ相互補完なんて出来たら面白いかも?
なんて考えてみたりしました。