ソフトバンクはYahooなiPhoneをアイフォーンとして押してくる?!

「iPhone」、年内にソフトバンクから登場 - ITmedia News

 ソフトバンクモバイルは6月4日、今年中に日本国内で「iPhone」を発売することについて、米Appleと契約したと発表した。

という事で、iPhone ソフトバンク発で決定ですね。

ところで、ソフトバンクモバイル株式会社によるWEBでのリリースは以下の通り素っ気無いもの。

「iPhone」について | ソフトバンクモバイル株式会社


iPhone」について
2008年6月4日
ソフトバンクモバイル株式会社
この度、ソフトバンクモバイル株式会社は、今年中に日本国内において「iPhone」を発売することにつきまして、アップル社と契約を締結したことを発表いたします。

SOFTBANK MOBILE Corp. today announced it has signed an agreement with Apple® to bring the iPhone™ to Japan later this year.


asahi.com>ビジネス>経済を読む> での記事によると、以下のような分析。


asahi.com:iPhone、ソフトバンクを選んだわけ - 経済を読む - ビジネス


■契約増評価、孫氏人脈も


各国で最大手から発売されたため、ドコモ優位との見方もあった。通信料収入の一部をアップルに納める仕組みがあり、「ドコモが難色を示し、ソフトバンクが折り合った」との見方がある。さらに、アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)とソフトバンク孫正義社長の個人的な交流も有利に働いた模様だ。


 iPhoneが成功すれば、日本市場特有の携帯の売り方にも影響を与えそうだ。日本では、世界の流れとは異なり、携帯電話会社が主導して端末開発から販売まで一貫でサービスを提供してきた。iPhoneをきっかけに、メーカー主導の開発・販売が進めば、新機能やサービスの競争が広がる可能性がある。

■日本人の心、つかめるか


 ただ、ワンセグおサイフケータイなど固有のサービスが浸透し、大画面や高画質の端末が店頭にひしめく日本では、iPhoneの競争力に不透明な部分も残る。米国では、iPhoneを買うと、自分でパソコンとつなげ電話番号をもらうといった「開通作業」が必要だ。店頭で待つ必要がないが、不慣れな利用者は敬遠しかねない。

 日本ではテンキーでの入力が定着しているメール送信の使い勝手も未知数だ。価格も売れ行きのカギになる。アップルとソフトバンクがこうした課題をどう乗り越えるかに勝算がかかっている。

・通信料収入での折り合い、人脈面がクローズアップされていました。

・日本固有の携帯文化

また、記事で指摘されているように、日本独自のワンセグおサイフケータイとして機能しないという点も気になるところではありますね。


一方で、ブログ記事でのこんなポイントからの見方も

通話料など、価格面とモバゲーが使えないなど、中高生など若手への牽引力が乏しく大ヒットは難しいのではないか?と言う見方。

iPhoneは(あまり)売れないかもしれないという話 - Thirのはてな日記

  • 現行iPhoneの概要
  • 日本独自のサービスが動作しないため、中高生を刺激出来ない
  • 料金体系が高い(→法人も躊躇)
  • iPodケータイ」として定着するかは微妙
  • 日本語入力が貧弱すぎる
  • あまり売れてほしくない
  • ソフトバンクのメリット


      ただし、Yahoo Japan との密な検索連動はアップル側としては非常に評価する部分あるんじゃないかと思います。
      場合によっては Yahoo Japan で人気なりのコンテンツがあれば、それをiPhone 専用にカスタマイズしてメニュー提供ってのも即座に対応して貰える可能性が高い訳ですよね。


      Yahoo!検索がさっそくiPhone対応--ソフトバンクの発表受けて:マーケティング - CNET Japan 
      鳴海淳義(編集部)
      2008/06/04 21:15




       ソフトバンクモバイルiPhone発売の発表を受け、ヤフー検索チームの有志がiPhone/iPod touch専用のウェブ検索および画像検索を開発した。

       ウェブ検索は、iPhone/iPod touchで「Yahoo!検索」にアクセスして利用する。検索窓にキーワードを入力して、「ウェブ検索」ボタンを押すと検索結果が現れる。

      ソフトバンクがただのキャリアだけでなく、Yahoo Japan というポータル、更には検索も擁している。

      上記記事に見られるように、ソフトバンクによる”iPhone発売の発表”を受けて”ヤフー検索チームの有志がiPhone/iPod touch専用のウェブ検索および画像検索を開発した”ってなっているけど・・・。
      これって絶対契約漕ぎ着けるかなり大きな要素ですよね。

      ”開発した”っていうより”開発済み”のメニューを公開した訳でしょうから、交渉の材料となっていた可能性は非常に高いと思われます。


      ドコモ、iメニューのサイト順位を入札で決定へ--6月より導入:モバイルチャンネル - CNET Japan

      ドコモは i-mode のメニューを入札制
      これに対して、Yahoo!検索は即座にiPhone対応を表明じゃなく、iPhone対応済みである事を打ち出してきています。

      キャリアのやり方を押し通されるよりは、アップル側、iPhoneの特徴に合うように対応、メニュー、コンテンツも協力して貰えるとなったら提携したいキャリアは決まってきちゃうかもしれないですね。


      ねとらぼ:「iPhone」と書いて「アイフォーン」と読む - ITmedia News


      因みに iPhone の日本語(カタカナ)での表記ですが、上記 ITmedia の記事によると、アイフォンという通称を取得済みのとことの商標絡みでのちょっとした問題、協力関係提携なんてのが「アイフォーン」が今のところ呼び方としては正しいみたいです。

      ただ、アップル側からの正式な表記はまだなされていないみたいで、今のとこ表記は「iPhone」が無難。読む際には「アイフォーン」って読んでね、なんて感じのようです。




      ところで、以下のような点気になってしまうのですよね。
      全て私の勝手な憶測に過ぎないのですが


      ●日本よりも BRICKs などの方が売れるだろうし、ブランドや牽引力出せるのでは無いか?

      BRICKsなどで足場を確立した方が、利鞘や将来性と言う点では見込みがあるのでは?

      ただこれについては、BRICKs圏各国キャリアなどのパワーやモラルなど、まだまだ任せたり提携するには難しい点があるのかもしれません。



      ●横並び的な日本的携帯に対する iPhone というあり方

      日本的携帯と比較してもおそらく無意味。
      まして、日本国内のシェアもぎ取ろうなんて事は全然無く、iPhone としての独自性に共感する人に使って欲しいのでは無いか?



      ●日本独自の携帯って、世界に広がるのか?

      日本の携帯って、日本的利便性に特化したインタフェースとしては優れているのかもしれないけど、世界といして見た場合、ある意味マニアックで先進的すぎるのかも。
      その場合、一旦もっと見た目、見かけを優先した作り、使い勝手にした方が、世界を相手にした場合は良いのかもしれない。

      NECのPCが、日本で使えるようにカスタマイズしたお蔭で、日本にPCは定着した。けれどその後は世界標準に淘汰されてしまったという点は振り返ってみても良さそう。

      日本の携帯と iPhone どちらが世界標準となり得るのか?
      そんな観点から見ると、今とこの数年は兎も角、やがては iPhone のような通信端末が世界では席捲しそうな気もする。



      ●モバゲーなどを好む層に使って欲しいのか?

      アップル的な理念やデザイン、スタイルに共感する人に使って欲しいという節があるのではないか?
      その場合、モバゲーなどを好む人々はアップル的なデザイン、スタイルに共感するのだろうか?
      特に共感しないのであれば、すっぱり切り捨ててしまうのもある意味利用者層やターゲットを明確にし、製品コンセプトを守る事にも繋がりそうではある。



      ●日本で売り出す意味、意義

      まずは、旧来からのアップルファンへの道を開く意味が強いのかも。
      また、日本の Geek な人達が新しいガジェットを強力に牽引する事は過去から良くある事。

      またその牽引力は必ずしも欧米的あり方にフィットしない事もあるが、その代わりアジア的なあり方、使い勝手とフィットする事がある。



      BRICs への飛び火

      仮にアップルが志向するであろう iPhone のあり方を維持したまま、商流や収益が確保できて日本で上手く定着したのなら?
      BRICs 側からの提携オーダー、オファーに対しても、ソフトバンクモバイルのような体制で応じてくれるならばといった、前例や標準的な条件が出しやすくなるのかもしれない。

      この点はヨーロッパ圏で iPhoen と提携したキャリアが、どのような力関係やバランスを保ちながら提携を果たしているのか?と言う辺りを追いかけられれば、何か見えてくるのかもしれない。
      (けど、流石にそこまで調査能力ないや。誰か追っかけてみて〜)



      ●別に日本で売れなくても、それならそれでもいいのではないか?

      最悪日本のケータイ文化の独自性ゆえ、日本で馴染まなかったなんて場合、下手にドコモと提携するよりはソフトバンクモバイルとの提携の方が後々仕切り直しもやりやすいのではないか?

      ドコモと提携し、ドコモ側の意向が強く、結果 iPhoen の独自性が損なわれる方向の動きが強くなる。
      その上、あまり売れないなどとなった場合、アップルが負う痛手が大きすぎるのでは。

      その辺を考えると、iPhone というあり方に共感してくれるキャリアがあるなら、その方がビジネス関係も相互補完でスムースに行える可能性が高そう。



      そんな事を、現時点(2008/05/06)では考えてしまいます。


      自分的には WiMAX で安価に受発信できる UMPC。これにSkypeやIP通話がやりやすい通話と閲覧専用のハンディ端末がセットになったものが使えればな〜と思うのですけどね。

      通話と閲覧は取り回しの良い軽量コンパクト、でも画面はそこそこのハンディ。
      結果的にハードとしての キーを最小限にし画面を最大限にできる iPhone のような端末。

      それと、持ち運びに苦にならず入力、編集、発信がしやすい軽量薄型の端末。
      その2台がセットで相互運用出来たら。

      ただ出かけるだけならハンディ端末。
      記録、編集も伴うなら、軽量薄型の端末もセットで使う。


      WiMAX とその通信に準じ適合性が高い端末が現れたら、現行の日本のケータイは、世界で見た場合の携帯電話としての立ち位置を変え、別の便利な携帯機器としてあり方を見直す必要が出てくるのかもしれない。