なんだかPPPが増えているような気がするんだけど


GoogleがPPP採用してしまっていた?

Googleの”急上昇ワード”のプロモーションをCyberBuzzが担当。そのプロモーションスタイルはPPPと言われても仕方のない形。そこでアメリGoogleからページランクダウンなどの措置があり、PayPerPostの善悪、道義、ポリシーと今後などについて、WOMJ準備会を中心に置く形で取り沙汰されている。


■PPPを取り巻く騒動の経緯

そのあたりについて、こちら、時系列で詳しく追われている。
Google×Cyberbuzz「Google急上昇ワードランキング」騒動のまとめ :: 電脳技術者覚書


■PPPって減った?

ところで、このPPP関連の一件が起きて以降PPPが減っているのかというと、現実としては寧ろPPPにあたるものがなんだか増えているんじゃないだろうか。ある意味活性化していると言うか。


■インターネットでの広告費が伸びていると言うことは?

既存の大手スポンサーも新聞テレビなどの高額となるマス媒体でのコマーシャル宣伝スポンサー枠を降り打ち切り。マスコミでの宣伝広告費と比べてコストを抑えられるネットを媒体にシフトしている様子。
しかもネットの場合マス媒体と違って、ページへのアクセス解析などの導入でサイトアクセスに関する具体的な計測とその様々なトレンドの分析が可能。

2008年のインターネット広告費は16.3%増の6983億円、電通調べ:ITpro
「マスコミ四媒体広告費」は前年比92.4%、インターネットは検索連動型やモバイルが拡大―電通が報告 - japan.internet.com Webマーケティング


■マス媒体よりも効果が見え易い

PRの評価も効果測定も実際の売上げになってみないと判りづらいマス媒体。一方サイトの作りにもよるだろうけど、読者の関心が何処に向いたかがアクセス解析から見えるサイトでのページ。宣伝広告の根拠や効果を示すにはネット媒体を絡めておいたほうか何かと状況を把握しやすくレポートをあげやすいなんて事もあるだろう。


■絞り込まれた宣伝広告費とネットショップの隆盛

この景気後退のご時世、当然中小企業も広告宣伝費は押さえ込まざる得ないだろう。
更に、外でのショッピングよりも巣篭り消費、オンラインショッピングが増進しているといったニュースも2008年の暮れから見られている。

となれば、中小企業宣伝広告を担当する部門では、可能な限りコストを抑えて製品やサービス、社名の露出だけでも多くしたいなんてとこに向ったりするのかもしれない。

大手であればマス媒体に配分していた宣伝広告費を見直し、ネットでのイベント、キャンペーンとしてよりしっかりしたブランド定着などにも回せるだろうけれども。


■中小企業が期待する宣伝広告とその効果は?

しかし中小企業などとなると、そこまでは手が回せないだろう。でも、何も広告を打たないと競合他社に見劣りしてしまう可能性もで出てくる。そうなるとSEOとか検索優位性とかは二の次で、ターゲットとなるであろう層に、安く可能な限り目に留めてもらえる。そんな要望も強くなり、結果ニーズにマッチしやすいPPPに頼ったりしていないだろうか。

イベント、キャンペーンをきちんと実施するほどの規模でもなく、またそこまでの体力も無い。準備もしきれない。

安いPRボードがあれば兎に角見てもらえれば御の字。
バナーなどのデザイン費用すらも不要となるPPP。

PPP的な手法が、消費者にはあまり好ましく思われない事が判っていても、かと言ってイベントを企画する程ではなく、あまり潤沢でない宣伝広告費をどうにか活用したい。仮に宣伝広告費が極端に絞られてしまったらPPPくらいがいいところなんて事にもなりかねなかったり?


■早い安い旨い吉野家牛丼的なお手軽さ

しかもネットであれば遅延少なく即時的にばら撒きもしやすいのだろう。
その分消え去る事も早いと思われるけれど。

雑誌のように1週毎という訳でなく、設定した日からぱっとネットに出てくるというのは、早い安い旨いと吉野家牛丼的なお手軽さなんてのもあるかもしれない。


■必ずしも綺麗である事は・・・

取材の姿勢や記事のありかたなどばたついている毎日新聞であっても、PV数はばっちり稼いでいる。もしかしたら優等生的奇麗事だけでなく問題を含んでいるからこその評判となるインパクトがあり、PVが上がったなんて部分もあるのかもしれない。

国内の新聞社サイト、利用者数最多は「毎日.jp」


■直接アピール?それとも間接アピール?

ちょっとしたインパクトなんてあたりを考えてみると現代宣伝広告の始祖の一つってチンドン屋あたりなんだろうか。
なんだかミョウチキリンな連中が賑やか景気良さそうにドンちゃん練り歩く。
その音や様子になんだなんだ?と振り向いて見つめると、店の名前があったり。

チンドン屋”で検索するとこんな記事も。

「チンドン屋」のカネと人事『日本の人事部』
ちんどん屋|日本文化いろは事典


最近はパフォーマ、ミュージシャンなどが小遣い稼ぎでやっていたりもするらしい。

マーケッターなんても、一番最初の頃はこの辺やっていたり、企画していたのかも。要はちょっとしたお祭騒ぎ。


電話や飛び込み訪問でいきなり営業かけられる事に比べたら、妙な見世物があってそのスポンサーであるなんて事の方が受けいれやすいなんてのもあるかもしれない。それはチンドン屋アドバルーンと同様に注意や興味関心をひきつける存在として認知されているってのがあるからだけど。勿論場所と時間なんてもわきまえられている必要はあるけど。


■コストを考えると

そう言えばTVもスポンサーが下りてしまってお笑い芸人が大活躍。
例えば企業も、スポーツ選手のようにお笑い芸人にスポンサードしちゃうみたいな事も可能?
ただお笑い芸人にストィックさや誠実さなどを求めるのは難しく、スキャンダルや些細なイザコザが起きる可能性を考えたらスポンサードや支援は到底無理だろうけど。何かあった際には逆に様々なコストで高く付いてしまいかねないか。
それでも、極限られたアイテムや要件だったらスポンサードや支援は可能だろう。
マスコミ相手にスポンサーフィー払うよりも断然コスト抑え込めるだろうし。


■やっぱりあった

ふと思い立ち”タレントブログ 広告枠”なんてキーワードで検索


”当サイトへの広告掲載は「早い・安い・効果的」であることが特長です。”

芸能人・タレント・ミュージシャンのプロモーション支援をいたします!
http://www.talentblog.jp/promotion.html


こんなのもありました。
確認はまるでしていませんので、どんなところなのか?きちんと効果はあるのか?等々は一切わかりません。

やはり早い、安い、上手い(効果的)なんてとこが特徴としてあるみたいです。


■ターゲットを絞り込むことができるなら

効果的であるかどうかは兎も角として、一定のファンが居るタレントの周囲に、ファンに見合う広告宣伝があれば気になってしまうものではあるでしょう。

更に、スポンサーが付かず番組枠自体が開いてしまう。で自らTVショッピングに乗り出す。
ここではいかにアピール上手であるか?

その辺、ある意味営業芸みたいなもんか。


■軸や方針、ニーズがどこにあるのか?

Googleにとってのクリーンで公平な検索結果を軸におくとPPPにまつわるリンク強度は検索結果から弾かれるべきもの。
例えばディレクトリ型で人による選定が入っていればもろに宣伝なんてのは選ばれることはないんだろうけど。
そこを機械的、システマチックにやろうとしているからなんとか区分しないといけない。
その為にはGooglが自らの検索優位性ビジネスを成立させるために、ルールを作って立場をはっきりさせるしかない。
更に、自ら検索結果の精度をあげるしかない。
自分の都合でランク付けを行いたかったら、自分で見て評価すればいいのだろうけどね。


■ファンであったら

一方で、ターゲットを絞り込んだタレントブログへの広告なんてであればGoogle検索優位性なんてまるで関係がなくなっちゃうだろうし。


■絞り込んで効率をあげる

グローバルなどを求めず、ターゲットを絞り込んでいくとニーズは変わってきてPPPが丁度良いなんて事もありうるのかもしれない。

人間ってのは、良くも悪くも機転が利いてニーズに応じて色んなやり方編み出してしまう。

軸や見方を変えると、Googleは昨今評判を落しつつあるグローバリズムを強要し、ローカル故の繋がりあり方良さにさえNGのレッテルを貼り付けたがっているなんて見方も出来てしまうかもしれない。


■インターネットを利用したPRの機運を高める起爆剤

この景気後退局面のご時世、Googleを発端としたPPPに関しての話題は、寧ろ早く安価にPR出来る点が注目されて、投下できる資金面の制約からもそれでもいいからと言うスイッチを入れる役割を果たしたりしていないだろうか。

年度末で予算使いきりなんてことだとしたら、なるほどねと言う感じなのかもしれないけど。
そういう意味では年度末道路工事みたいなものかもしれない。

勿論クチコミって事だと、体験に基づく印象、感想が非常に重要だろう。
けれど、クチコミまでを意図しないキーワードの露出とそのキーワードのリンク先なんてことだと、PPPって言うのは検索とは全く別の領域で重宝するものなのかも。

その際はやっぱりスポンサード by など出自の明示と広告である事が判らないとまずいんだろうけど。